男体山が写った


 2月1日に素晴らしい写真が撮れたことに味をしめ、雪の翌朝天気がよいとカメラを持って出歩くことになった。松の内公園は定点撮影点として、近間で遠くの山が望めそうな地点に出向いている。 

 2月12日も雪の翌朝。雪は関東地方東部に降り、西側の山は大して雪化粧していなかった。松の内公園に行ったあと円海山の下のひよどり団地入口へ。30倍ズームで遠くの山だけでなく近くの構造物も撮影し、その構造物を特定して山座同定の手がかりにしようと思ってのことである。そのために、いつもは武甲山の東で秩父の山が切れる辺りまでしか撮影していなかったのを、ずっと東、みなとみらい付近(北東方向)まで撮影した。
 この地点からは富士は見えない。丹沢の北半分から始まってベイブリッジ付近まで連続した眺望が得られる。スカイツリーと東京タワーが写った写真は既に紹介した。
 秩父の東の低い山が途切れた東は霞がかかった状態で、肉眼では山などあるとは思えなかった。家に帰ってパソコン上で写真を見ていたら、ぼんやり富士山のような山が写っているようである。アンシャープマスクをかけると、たしかに山がある。上の写真は、アンシャープマスクをかけた段階の写真である。さて、この山はどの山だろう。手がかりになるのは手前の鉄塔とゴルフの練習場(フェンスが写っている)である。これまでの山座同定の過程で、山王台ゴルフクラブとその南の電波塔だということが分っているので、グーグルマップ上で撮影地点と結んで延長すると、男体山に行き当たった。撮影地点から男体山まではほぼ150km。この付近で撮影したどの山よりも遠い。下に、カラーカーブをいじり、山を見やすくした写真を載せておく。
 これならほかの日光の山、奥日光の山も写っているのではないかとカラーカーブを調整しながら一枚1枚丹念に見て行く。やはり写っている。狩場インター付近のゴミ処理場の煙突に重なっているのが日光白根山のようだ。左側の赤い塔は新保土ヶ谷インター近くの仏向町電波塔。その後には上星川の水道記念館の電波塔が見える。なお西に追って行くと、赤城山らしい山も写っていた。


 この撮影地点の少し東の北側からこの尾根に上る階段があり、その地点からは富士山から武甲山の東辺りまでの眺望が得られる。松の内公園と較べると富士山から南が見えない。ただし、松の内公園からは手前のビルの関係で丹沢の眺望に難点があるが、この地点からは丹沢はよく見える。パノラマ写真と、国師岳付近の拡大写真を載せておこう。


 実は2月10日も雪の翌朝で、上大岡の東の上大岡墓地近くのこの丘では最高高度の地点に行ってみた。西側は上大岡の高層ビルに遮られて見えないが、北西から北にかけては眺望が得られる。下の写真には左端に国師岳、中央右寄りに武甲山が写っている。しかし、墓地のフェンスが邪魔で、期待をはるかに下回った。写真はフェンスの途切れる民家のガレージのすきまから撮った。写真だからなんとか見えるのである。墓地の中に入れば見晴らしはよいのかもしれない。近くの上大岡小学校前からは富士と丹沢のよい眺望が得られるが、丹沢より北は高層ビルと丘に阻まれて見えない。写真を撮ると送電架線が邪魔になる。この付近何カ所かを回ってみたが、民家や、送電架線、フェンス塔が邪魔になって、よい撮影地点はなかった。


 最後に撮影地点を地図に示しておく。
 (20190213)



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